あなたのキスで血が巡る


その日の夜、広瀬さんはバスルームでわたしを気絶させたことを申し訳無く思ったのか、わたしを抱くことなく自分の寝室へと入って行った。

わたしはまだ頭の痛みが取れず、なかなか眠れずにいた。

そんな時に思い出した。

"何かあったら、連絡して?"

日野石くんの言葉。

本当に連絡しても、いいのかなぁ、、、

"助けるから"

助けを、、、求めていいのかなぁ、、、

でも、広瀬さんはわたしを手放す気はないと言った。

助けを求めたところで、わたしは逃れられないんだった。

日野石くんは今、何をしてるんだろう。

わたしは日野石くんから貰った初めての優しさを忘れられずにいた。

日野石くんが肩に掛けてくれたコート、温かかったなぁ、、、

首の痣を見て、心配してくれたなぁ、、、

カフェで一緒に飲んだミルクティー、、、美味しかったなぁ。

あの時、日野石くんと一緒に居た短い時間は、わたしにとっては夢のような時間で、また夢をみてしまう。

また、、、日野石くんの優しさに、触れたいなぁ、、、