あなたのキスで血が巡る


瞼を開き、視界がぼんやりして目が覚めると、わたしは毎回思う。

あぁ、まだ生きてる。

わたしは身体を起こし、首元に手を当てる。

また痣が増えたかなぁ、、、
首が痛い、、、

わたしは毛布を羽織り、寝室を出た。

すると、リビングの方から良い香りがしてきて、リビングを覗いてみた。

そこには、ダイニングテーブルの上に料理が並んでいて、広瀬さんが赤ワインを飲みながら晩酌をしていた。

「リラ、起きたか。」
「はい。」
「リラも食べるか?お前の好きなミネストローネ作ったぞ。」
「食べます。でも、その前にシャワー浴びてきていいですか?」
「あぁ、行っておいで。」

そしてわたしは、シャワーを浴びに行った。

広瀬さんは悪い人ではない。
ただ、セックスの時になると人が変わったように怖くなる。

わたし、このままずっと広瀬さんに飼われ続けるのかなぁ。

でも、いずれわたしだって年老いていくし、そうなったら、、、きっと捨てられるよね。

わたしはシャワーを浴び終わると、ガウンを着てリビングへと戻った。

すると、広瀬さんがわたしの分のミネストローネを準備して置いておいてくれていた。