眠る彼女の世話係(改訂版)

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「……ん……」

 私はそっと瞼を開けた。カーテンを閉めているせいで時間帯はよく分からない。サイドテーブルに置かれたコップがいつもは使わないコップであることに気がつくと、私は家事代行をしてくれていた上原さんが、新しい人が担当にくると言っていたのを思い出した。

 (挨拶……してないじゃん)

 前にうっすらと意識を覚醒させたときにいた人だったのだろうか、そんなことを思いながら眠くもない私は、再び目を閉じる。