―――チクリと胸が痛んだ。 もう一年が経とうとしているのに、まだ引きずってる。 ・・・情けない。 天井を見上げて、大きなため息をついた。 その時。 鞄の中で携帯電話が鳴った。 誰だろう? 理穂は床に転がっている鞄をたぐり寄せると、中から携帯電話を取り出した。