約束の後

発覚

「んっ…ううう…」

「渚！渚！」

「眩しい…」

「渚！分かるか？」

「うるさい…。」
耳元でやたらと叫ばないでよ。うるさい！分かるも何もあるか！

「起きて、良かった…。」

「ん？…病院？」

「俺が誰かわかる？」

「何で病院？」

「無視か！ここは病院。昨日の昼に帰国したら、リビングで意識朦朧としてるのを発見して、急いで運んできたんだからな。具合悪いなら、早めに言えよ。このまま起きなかったらどうしようかとか、もう死んじゃうのかと思った。」

「そんな簡単に殺さないでよ。旦那さんが、楽しみにしてたGWにアメリカ行っちゃうからさ。やる事ないから、ダラダラした生活をエンジョイしてたんだけど、やりすぎた？」

「知らねーわ。目が覚めたらナースコールって言われてるから先生呼ぶな。」
さっき半泣きだった癖に、他所行きの顔になった涼ちゃんはしっかり先生の話を聞いて、車椅子に乗って検査に行く私を見送ってくれた。