約束の後

「ブロンドでも無いし、年上でも無いし、なんならグラマーでも無いんだけど?」

「渚が良いから、太っても、ハゲても良いよ。」

「え!ハゲは嫌だよ。」

「可愛いカツラ買いに行こう?」

「デブも嫌!」

「今は、LLサイズでも可愛い服あるから。」

「涼ちゃんって、エリートでしょ?」

「そうかな?」

「多分、その部類に入るんだと思うよ。外資系企業だし、英語ペラペラだし、イケメンだし、背も高いし、時々バカで気持ち悪いけど。」

「バカと気持ち悪いは、余計な。」

「ふふっ。会社の人にも、ヤナちゃんは玉の輿だねって言われるんだよ。」

「ちょっと待て、まだ柳生って呼ばれてるのか?俺が長沢渚にする為に必死こいてきたのに。」

「そこ?」

「そうだろ!まぁ、玉の輿?は良かったんじゃん。渚と結婚するために、お互いの両親に反対れないようにガツガツ仕事頑張った甲斐がある。親父も金はありそうだし、渚のためなら惜しみなく使いそうだしな。」

「でもさ、ストーカーじゃん?」

「おい!」

「だからさ、エリートでも同じ人間だから、やっぱりどっかしら頭おかしいんだよね!って話よ。じゃ!お風呂入ってるから、アイスの調達よろしくね!」