〇マンション下の公園
琴菜 「ここで制服で話すのも最後だね」
俊 「そうだな…」
琴菜 「俊、どうしたの?」
いつも明るい俊の口数が少ないのだ。
俊 「うーん、卒業したんだなって…俺さ、高校に入る時に凄く悩んでて…」
琴菜 「えっ?」
俊 「実は私立の高校からサッカー部への推薦入学の話があったんだよな」
琴菜 「知らなかった…」
俊 「言ってねーもん(笑)」
琴菜 「大事な事は話してよ」
俊 「んー、ごめん、でも話したら琴菜はそっちに行けって言うと思った」
琴菜 「それは…そうかも、だってサッカーが凄く好きなのは昔から知ってるし」
俊 「琴菜は母さんと試合も見に来てくれてたもんな」
琴菜 「うん、サッカーしてる俊はかっこいいしね、あれ、でも俊が今の高校に一緒に行こうかって言わなかったっけ」
俊 「言った…高校が分かれたら琴菜は他の男に言い寄られて、告白もされて…そんなの絶対嫌だったし…琴菜がヤキモチを妬くのはちょっと嬉しいけど、俺って全く妄想の世界で知らない男にヤキモチ妬いてたんだーと思った」
琴菜 「俊がヤキモチ?」
俊 「あぁ、だから勉強を頑張って今の高校受かったし、いい仲間にも出会えた、琴菜…生活出来るようになったら結婚しような、琴菜しか俺には必要ないんだよ、昔から」
琴菜 「俊…」
琴菜は俊に抱きついた。
琴菜 「私だって俊以外考えられないよ」
俊 「俺、部員に重いって言われて気づいたんだよな〜遅いよな、中学の時はただ一緒にいたかったと思ってた、ヤキモチってわかったのは最近なんだけどさ(笑)」
琴菜 「お互い様だよ、きっと…ケンカしても謝って仲直りしよう…私達なら出来るよ」
俊が首筋にキスをくれてひんやりとした感覚が首にあった。
琴菜が離れるとネックレスをつけられていた。
俊 「重い?(笑)」
琴菜 「ううん、嬉しい、ありがとう」
俊 「俺にもつけて」
ペアネックレスをかばんから出して琴菜に渡した。
琴菜がつけてくれる。
俊 「ずっと付き合ってきたけど初めてのアクセサリーじゃね?」
琴菜 「うん!部活につけれないしねって買わなかったもんね、ありがとう…大好き」
俊 「俺も…琴菜大好き」
高校生活最後の制服でのキスをした。
これからたくさん琴菜はヤキモチを妬く事になるが、それはまだ少し先の話…
夜、2家族で楽しく食事をして俊は琴菜と結婚したいと告げたけど親達は知ってると驚きもしなかった…
END



