期限の無い約束

「おーい、家そっちじゃないだろ。」

振り返ると、3次会に行ったはずのりょうちゃん。

「あれ?帰るの?買い物?」

「明日は午後から仕事だから、俺も帰る。」

「そうなんだ、忙しいんだね。」

「せっかく颯斗の結婚式で帰って来てるのに、勘弁して欲しいよな。もう遅いし、実家だろ?送ってく。って言っても飲んだから歩きだけど。」

「いや、ゆっくり寄るとこあるし大丈夫。じゃ、行くね。ありがとう。」
とりあえず、早急にコンビニで胃薬と水買ってどこかに座りたい。

「無理すんなって。飲み過ぎたんだろ?具合悪い?とりあえず、コンビニ行くか?」

「そんな事無いから、大丈夫だよ。」

「大丈夫じゃない顔してる。花梨が飲みすぎた渚は、その辺で寝るか吐くから心配だって。
とりあえず、コンビニまで歩ける?吐きそう?頭痛い?」

「歩ける。吐かないけど、頭痛いかな。何か、ごめんね。」

「ん?何が?とりあえず、行こう。ほら。」

「……。」
ほらって、手を出されても…
これ、繋ごうって事だよね。