期限の無い約束

「早く言えよ、大事なやつじゃん。」

「驚かせたかったから。」

「いや、その思考に引いてる…急すぎて。どのタイミングでネタバラシ予定だったのか怖くて聞けないけど、どんな予定してた?」

「前日ぐらい?」

「バカかよ!休み取れるかわかんねーからな。」

「鍵あるし、勝手にやっとくからさ!そんなに怒んなくてもいいじゃん〜。夕飯は、引っ越しそばだね!」

「怒ってないけど、やっと渚と住めるんだからちゃんと迎えたいじゃん。新生活用品見て帰る?」

「急にノリノリじゃん!」
そりゃ、そうだ。どれだけ一緒に住める日を待ってたと思ってるんだよ。

「あ、ベットは捨ててこいよ。」

「え?勿体無いじゃん!」

「持ってきても使わせないから、意味無し。家電もあるからな。てか、渚だけ来てくれればそれ以外は、全部俺が揃えたい。」

「わがままりょーちゃん。」

「他の男からのものも一切持ち込み禁止な。」

「心狭すぎない?」

「俺もこんな風に思った事無いからよく分からないんだけど、それだけ渚が好きなんだよ。」

「じゃあ、これは持っていっていい?」
ポケットからぐちゃぐちゃのティッシュを出して見せてくれたものは……

「これって…「あの時のキラキラ!」まだ待ってたのか
 よ!」
「好きな男の子から貰った大事なキラキラ。他の男の人からは貰わないっていうぜったいのずっとのやくそくしたから昨日また貰ったけど、これは良いよね?」

「当たり前。」