期限の無い約束

みんなで、笑っていると不意に後ろから肩を掴まれて振り返ると、知らない男の人…

「なぁ、渚なの?」

え?えーっと?
このイケメンは、だ…れ…??
今日の私は、ヒール履いているから170㎝ぐらいあるのに見上げるぐらい背が高くて。
声も顔もカッコいい…。

細身のスーツを着ていて、会場の誰より目立ってる。
けど、こんな人知り合いにいたっけ?
いや、どう思い出してもこんな人知り合いにはいないはず…そして、呼び捨て?

「涼!おっせーーし。遅刻したらマジで颯斗に怒られるぞ。」

「おう!電話貰えなかったら間に合わなかったかな! ギリギリセーフだな。」

えっ…?
待って。待って。

この人…
「りょう…ちゃん??本物?」

「渚だろ?久しぶり。もしかして、俺の事忘れた?」

「忘れてないけど、顔変わってるし、なんか色々と伸びてる!」

本当に、りょうちゃん?私の記憶に残ってるのは、子供の時だからちょっと戸惑う変わりよう。

若干、パニック!

「ちょっと待て。なんか、それって顔伸びてる的な言い方になってねぇ?」

あ。今の顔!
そのニタって笑った顔、変わってないかも。

「何何?お前らもういい感じなの?」
「ってか、涼の顔伸びたんだって?」
「どれどれ、りょーちゃん顔見せてよ。」

「いや、伸びてねーから!始まる前から、酔いすぎだろ!昨日の酒が抜けてないのか?ってか、お前らと昨日飲んでから急に伸びねーだろ。」

冷やかす男子たちと楓含めたメンバーとりょうちゃんは、ちょこちょこ会ってたのかな?
せっかく、花梨たちの結婚式に来たのに。
りょうちゃんのいきなりの登場と、みんなと彼との距離感で、なんだか私だけ疎外感。