真っ暗な中、月が綺麗に水面に写っていて
昼間とは全然違う景色。
2人で手を繋いだまましばらく海を見つめた。

ドレスだしヒールだけどやっぱり流石に、砂浜にヒールでは入れないからその辺に置いておこう。ドレスのすそも汚れるけどまぁ、いっか。

「もっと、あっち行こう。」

「あれ?靴はどうした?」

「え?邪魔で脱いだよ。」

「んで、何で裸足?」

「何でって、脱いだって。」

「ストッキングは?」

「そんな心配?気持ち悪くなったら嫌で、二次会の帰りに既に脱いできちゃった。」

「そんなにピンチだったのかよ。良く寄るとこあるとか言えたな。」
あ、笑ってるけど呆れてる顔だ。ここも変わってない。

「締め付けが気持ち悪い事あるじゃん?帰るだけだし、ここに寄るつもりだったからいいの!笑うとこある?」

「俺は履かないから知らないけど、子供かよ!昔から自由なとこ変わってなさすぎ。」

「笑うとこ、そこ?」