「ねぇ、アルちゃんは、彼氏欲しくないの〜?」
「うーん…、欲しくないわけじゃないんだけどさ。」
私は、高校からの友達、木戸朱里(きどあかり)と電話をしていた。
さっきまで、木戸さんのセフレの話をしていたのに、急に私に話をふってきた。
私、熊野アル。
大学3年生の秋。
家庭教師のバイトをしていて、担当の家に向かう為、家の最寄り駅まで歩いているところだった。
「木戸さんさ、マッチングアプリってどーなの?」
「お、興味がおありで?」と話に興味があるのか、食いついてきた。
「まあ…、この前木戸さんから聞いた時からちょっとね。」
「そっかぁ、1回やってみれば?」
「えぇ!?」
「メッセージしてみてさ、怖いとか思ったら辞めればいいし、会いたいって人できたら、会えばいいし、会うまでしなくてもいいと思うよ。」
「うーん…、確かに…。」
怖いけど、メッセージだけして、会わなきゃいいわけだし、試しにやるのもあり…。
と話に夢中になっていると、家から歩いて20分かかる最寄り駅にもうたどり着いた。
「木戸さん、もう駅着いて電車乗るから電話切るわ。」
「おっけー!またね!」
「うん!」
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家庭教師のバイトが終わり、帰宅。

