『おはようございます。お嬢様。』
「黒川、おはよう」
『旦那様と奥様は先にお食事なさっておられますよ。』
「そうなの⁉︎私も行かなくちゃ」
急ぐ私に黒川が、
『今日も行かれるのですか?』
「うん!今日もお願い黒川。お父様とお母様には内緒ね」
『かしこまりました。』
今、私と話しているのは執事の 黒川紀一(くろかわ きいち)
今年で27になるの。
私が7歳の頃から一緒で、もう10年くらいの付き合いになるらしい
普段からとても優しくて周りをよく見ている黒川を尊敬し、信頼している
私は 大園美麗(おおぞの みれい)。
私のお父様とお母様はお祖父様の病院を継ぎ、院長、院長夫人として毎日忙しそうにしている
国内の中でもトップの病院であると教えられた事があるの
それでも、私との時間を沢山作ってくれて、厳しくも沢山の愛情を与えてくれているのがとても伝わっている
そんな私の最近の楽しみは、
お父様とお母様に内緒でショッピングに行くこと。
幼い頃からお出かけといえばお父様とお母様、執事の黒川が必ずいて、ここ最近まで一人でお買い物もしたことがなかった
私はもう高校3年生。そろそろ自分でお洋服を買いに行きたいし、お友達と高校生らしいことをしてみたいのです
なので最近は、学校が終わった後は黒川にお願いしてショッピングモールに送ってもらっているの
お嬢様と言われればそうなのかも知れないけれど、私は高校生らしく、放課後お友達とお買い物に行ったり、好きな人ができて恋をしてみたり、青春?というものをしてみたいと幼き頃から夢に見ていたのです
そんなことを思いながらいつもの様に食事をしていたら、お父様に話しかけられた。
『美麗、今夜話したいことがあるんだが時間つくれるか?』
「今夜はピアノのレッスンがはいっていたんですが、」
「黒川、お願い。」
『かしこまりました。私から石井様に伝えておきますね』
「ありがとう」
『すまないな、黒川もありがとう。』


