松野さんが貸してくださっている
部屋のドアを開けた。
無情にも、縁側にふたつの影。
バックハグじゃん、、。
なんて思いながら話を盗み聞く。
大半はゆなちゃんの話。
わかったことは、私の父の名前はなかざわ。
ゆなちゃんは虐待をされてた。
心が痛くなる事実の数々。
思いが通じて抱きしめ直したふたりをみて、
いつかの私が星に願った願いが少し叶った気がした。
『ゆなちゃんを幸せにしてくれる誰かが、
何かができてゆなちゃんの笑顔を
ずっと見ていられますように。』
言うまでもないけど、
縁談から約1ヶ月後2人は無事結婚。
私は松野狛に。
苗字が2回も変わるなんて貴重な経験をしたななんて
思いながら。
幸せな日々を送った。



