ずっと探してたまつのさんを
偶然見つけた時。
これは何かの縁だと思ったの。
だから端野のおじさんに会わせてほしいと頼んで、
生まれた縁談だった。
断られても、ただ会えればそれでいい。
それでよかった。
縁談は、順調に進んでいってるらしいが、
ひとつ伝えておきたいと、
「結奈以外考えられない。」と。
どんだけ、好きなのかとは思っていたが
まさかここまでとは。
縁談のことはゆなちゃんには
伝えずにコソコソと進めていた。
だから、笑いながら
「だいじょーぶです!
絶対幸せにします。」
となんの根拠もなく言ってみた。
もしこれで2人が幸せになれたなら
私は世界一幸せかも。
ゆなちゃんの幸せが私の幸せだから。
とうとう迎えた縁談の日。
「ゆなちゃん!はやく起きて!
行くよー!!」
「ほぇ?どこにー?」
寝起きも可愛いゆなちゃんを
赤で統一した綺麗な和服に着替えさせ、ヘアメイクをお願いする。
同伴する私は、キャメルのスーツに身を通し、ナチュラルメイクで真面目っぽく。
「可愛い!!!
ゆなちゃんさいこー!!」
初めて見たゆなちゃんの和服姿は、
ほんとにお世辞でもなんでもなく
めちゃくちゃ可愛かった。
そして、本題。
松野家に着いてから。
ゆなちゃんがキョトンとしている時。
ゆなちゃんが逃げないようにと、
逃げ道を塞ぐために、
ドアの目の前で告げた。
「ゆなちゃん!
これから縁談だからね!
楽しんで!!」
「はぁ!?」
ニコニコ笑顔私と、困惑するゆなちゃん。
2人が幸せでいられますように。
泣いてたら、涙拭きあって。
笑顔でいて?
そう願って、ドアを開けた。



