高校に入学するときに私は一馬にサッカー部に入って欲しいとお願いした。私の怪我がなかったら一馬はサッカーの強豪校に入れたのに……それなのに一馬は別に部活に入らなくてもいいと答えていたけど。サッカーの授業をしていたときに周りから上手いと言われてサッカー部の顧問で担任の坂本先生に言われて仕方なくだったけどサッカー部に入ってくれたので私は嬉しかった。
一馬は身長155センチの小さい私が見上げてしまうほど高校に入りどんどん背が高くなった。中学生の頃までは小さめだったが高校に入るとどんどん背が伸びてあっという間に身長差が25センチになった。見た目もかっこよくて優しいからモテるのだ。
でも彼女のフリをしている私という存在がいるせいで彼女がいない。でも告白はされてるみたいだと聞いたことはあった。もしかしたら誰かと付き合いたかったのかもしれないが、一馬は何も言わず私を隣に置いてくれた。だからまだ一馬の彼女のフリができると思っていた。でも私は聞いてしまった……
その日は先生たちの会議で部活がお休みだったから一馬と帰りの待ち合わせをしていた。先生と話していて少し遅くなった私は一馬が待っている玄関へと向かってる途中の非常階段から
「先輩、待ってください」
と女の子の声が聞こえてきて思わず私は歩みを止めてしまった。
「ずっとずっと好きなんですっ。付き合ってください」
こんなところで告白なんて青春だなと思っていたら
「ごめん。付き合えない。好きな人がいるんだ」
そう言ったのは一馬だった。彼の声を私が間違えるはずがない。何年も隣で聞いてきた声なんだから……
好きな人……一馬に好きな人……
どうして今まで何も言ってくれなかったのだろう。好きな人がいるなら私と一緒にいることなかったのに……みんなに本当のことを言わず勘違いさせて3年間も一緒にいたのに一馬に好きな人がいるなんて気が付かなかった。悪いことしちゃってたんだ私……一馬は私に怪我をさせてしまった罪悪感と罪滅ぼしで無理して今まで私と一緒にいてくれてたんだ。早く一馬を解放してあげないと。私の存在は一馬の邪魔にしかなってない。
私はどこをどういう風に帰ってきたのかはわからなかったが、気がついた時には自宅のベットの上にいた。
通知音が鳴ってスマホを見ると一馬からだった。
「今どこにいる?」
「何かあったか?」
「蛍?」
「どうした?」
一馬から心配のメッセージの通知音に私は、急用ができたから先に帰りました。連絡遅くなってごめんね。と返信して電源を切った。一馬の邪魔にならないように。一馬が好きな人とちゃんとこれから付き合えるようにそればかりを願った。私が一馬のことを好きだなんてことはこれから先、絶対に言わないでおこう。
結局眠れずに朝を迎えてしまった。眠れなかったせいで体もだるく頭も痛かった。学校に行かないと……私はいつもより早くに支度をして家を出た。一馬にはお義父さんと一緒に行くから迎えに来なくていいと嘘のメッセージを送り、お母さんの一馬くんは?という声には朝練だから今日は迎えに来ない。と嘘をついて私は1人で学校に向かった。いつも私の右側にいて私を守ってくれる一馬の存在がいなくて心細くて胸が苦しかった。でも私がいると一馬は誰とも付き合えなくなる。そんなことを考えながら地下鉄の階段を降りてる時だった。後ろから走ってきた人が私にぶつかってきた。私は勢いそのままに階段の下に落ちてしまった。
長い長い夢を見た。この土地に引っ越してきたばかりの頃の私はよく泣いていた。新しいお義父さんと一緒に暮らしはじめたが私はなかなか馴染めなかった。それは学校でもそうで……そんなときクラスが一緒だった一馬が声をかけてくれたんだった。
一馬は身長155センチの小さい私が見上げてしまうほど高校に入りどんどん背が高くなった。中学生の頃までは小さめだったが高校に入るとどんどん背が伸びてあっという間に身長差が25センチになった。見た目もかっこよくて優しいからモテるのだ。
でも彼女のフリをしている私という存在がいるせいで彼女がいない。でも告白はされてるみたいだと聞いたことはあった。もしかしたら誰かと付き合いたかったのかもしれないが、一馬は何も言わず私を隣に置いてくれた。だからまだ一馬の彼女のフリができると思っていた。でも私は聞いてしまった……
その日は先生たちの会議で部活がお休みだったから一馬と帰りの待ち合わせをしていた。先生と話していて少し遅くなった私は一馬が待っている玄関へと向かってる途中の非常階段から
「先輩、待ってください」
と女の子の声が聞こえてきて思わず私は歩みを止めてしまった。
「ずっとずっと好きなんですっ。付き合ってください」
こんなところで告白なんて青春だなと思っていたら
「ごめん。付き合えない。好きな人がいるんだ」
そう言ったのは一馬だった。彼の声を私が間違えるはずがない。何年も隣で聞いてきた声なんだから……
好きな人……一馬に好きな人……
どうして今まで何も言ってくれなかったのだろう。好きな人がいるなら私と一緒にいることなかったのに……みんなに本当のことを言わず勘違いさせて3年間も一緒にいたのに一馬に好きな人がいるなんて気が付かなかった。悪いことしちゃってたんだ私……一馬は私に怪我をさせてしまった罪悪感と罪滅ぼしで無理して今まで私と一緒にいてくれてたんだ。早く一馬を解放してあげないと。私の存在は一馬の邪魔にしかなってない。
私はどこをどういう風に帰ってきたのかはわからなかったが、気がついた時には自宅のベットの上にいた。
通知音が鳴ってスマホを見ると一馬からだった。
「今どこにいる?」
「何かあったか?」
「蛍?」
「どうした?」
一馬から心配のメッセージの通知音に私は、急用ができたから先に帰りました。連絡遅くなってごめんね。と返信して電源を切った。一馬の邪魔にならないように。一馬が好きな人とちゃんとこれから付き合えるようにそればかりを願った。私が一馬のことを好きだなんてことはこれから先、絶対に言わないでおこう。
結局眠れずに朝を迎えてしまった。眠れなかったせいで体もだるく頭も痛かった。学校に行かないと……私はいつもより早くに支度をして家を出た。一馬にはお義父さんと一緒に行くから迎えに来なくていいと嘘のメッセージを送り、お母さんの一馬くんは?という声には朝練だから今日は迎えに来ない。と嘘をついて私は1人で学校に向かった。いつも私の右側にいて私を守ってくれる一馬の存在がいなくて心細くて胸が苦しかった。でも私がいると一馬は誰とも付き合えなくなる。そんなことを考えながら地下鉄の階段を降りてる時だった。後ろから走ってきた人が私にぶつかってきた。私は勢いそのままに階段の下に落ちてしまった。
長い長い夢を見た。この土地に引っ越してきたばかりの頃の私はよく泣いていた。新しいお義父さんと一緒に暮らしはじめたが私はなかなか馴染めなかった。それは学校でもそうで……そんなときクラスが一緒だった一馬が声をかけてくれたんだった。

