結婚、とか、子供、とか、望みだしたらきりがないから、まず、きみを真っすぐに見つめることにした。
「髪の毛ちゃんと乾かそう?」
「まず、顔に何か塗ってから」
「今日は何を塗るのかなー?」
「いつもと同じだよ」
こたつの上に化粧水、乳液、美容液、クリームをならべる。きみは背中から私をぎゅうっと抱いて、興味津々だ。
化粧水を左手に出し、ちょっとあっためてから顔に塗る。びしゃびしゃ使わない方が良いって本当かな? お風呂上がり、すぐにガビガビに乾燥するんだけど。
ひかえめにびしゃびしゃと化粧水を使い、あまったものを背後霊のほっぺにべしゃっとつける。
「きみ、ほっぺ乾燥してるよ」
「え、そう?」
「もっと使いな」
化粧水をたっぷり手に取って、顔にびしゃびしゃ塗ってやったら、思いのほか喜んだ。顔がとろけている。
「これでもちゃんとさっき化粧水と乳液塗ったんだけどな」
「ケチってるだろ」
「バレたか」
こんなささいなことで、ふたりで笑いあえるのが本当に幸せ。
「きみって季節で肌揺らぐタイプなんじゃない?」
「花粉症も始まりそうだしねぇ」
「え、もう始まりそう?」
「ズビズビ来てるねぇ」
「早めに耳鼻科行きなよ。混むから」
「あーい」
こんなささいなことを、心配しあえるのが本当に幸せ。
言葉の合間に、
軽いキスを交わせるのが、本当に幸せ。
「明日さ、どこ行く?」
「そうだなぁ。きみの化粧水と乳液見に行くか」
「角のドラスト? じゃあ本屋寄って良い?」
「良いよー。
あっ、そうだ。またなんか面白い本教えてよ」
「貸すよ。今日もいっぱい持ってきた」
「あはは。きみ、それ持って仕事行ったの」
ただただ、
「幸せだ」と思いながら、ちょっと口に出しながら、きみとぎゅうっと抱きあう。
(本とか手芸とか、あんまり年齢関係ないもんな)
知らない曲とか、知らないドラマや映画、アニメとか、動画とか、教え合えるの、本当に幸せ。
(きみといられるのが本当に幸せ)
だから、
きみを幸せにするよ。全身全霊で。
「髪の毛ちゃんと乾かそう?」
「まず、顔に何か塗ってから」
「今日は何を塗るのかなー?」
「いつもと同じだよ」
こたつの上に化粧水、乳液、美容液、クリームをならべる。きみは背中から私をぎゅうっと抱いて、興味津々だ。
化粧水を左手に出し、ちょっとあっためてから顔に塗る。びしゃびしゃ使わない方が良いって本当かな? お風呂上がり、すぐにガビガビに乾燥するんだけど。
ひかえめにびしゃびしゃと化粧水を使い、あまったものを背後霊のほっぺにべしゃっとつける。
「きみ、ほっぺ乾燥してるよ」
「え、そう?」
「もっと使いな」
化粧水をたっぷり手に取って、顔にびしゃびしゃ塗ってやったら、思いのほか喜んだ。顔がとろけている。
「これでもちゃんとさっき化粧水と乳液塗ったんだけどな」
「ケチってるだろ」
「バレたか」
こんなささいなことで、ふたりで笑いあえるのが本当に幸せ。
「きみって季節で肌揺らぐタイプなんじゃない?」
「花粉症も始まりそうだしねぇ」
「え、もう始まりそう?」
「ズビズビ来てるねぇ」
「早めに耳鼻科行きなよ。混むから」
「あーい」
こんなささいなことを、心配しあえるのが本当に幸せ。
言葉の合間に、
軽いキスを交わせるのが、本当に幸せ。
「明日さ、どこ行く?」
「そうだなぁ。きみの化粧水と乳液見に行くか」
「角のドラスト? じゃあ本屋寄って良い?」
「良いよー。
あっ、そうだ。またなんか面白い本教えてよ」
「貸すよ。今日もいっぱい持ってきた」
「あはは。きみ、それ持って仕事行ったの」
ただただ、
「幸せだ」と思いながら、ちょっと口に出しながら、きみとぎゅうっと抱きあう。
(本とか手芸とか、あんまり年齢関係ないもんな)
知らない曲とか、知らないドラマや映画、アニメとか、動画とか、教え合えるの、本当に幸せ。
(きみといられるのが本当に幸せ)
だから、
きみを幸せにするよ。全身全霊で。



