成績優秀なマリアンヌは生徒会の書記を務めていて、今日は週一回の会合が放課後に行われることになっている。
つまり、マリアンヌは自分の教室から屋上へ続く階段へと向かい、そこでロザリーを突き飛ばし、その階段から生徒会室へと駆けつけなければならない。
階も校舎すら違う場所から場所へと、広い学園の北と南を行ったり来たりの長距離移動となるこの計画。
マリアンヌの脚力と、地図から導き出したマル秘ルートの存在がなければ、実現不可能間違いなしの実に壮大なプランなのである。
キーンコーンカーンコーン
放課後の合図と共に、マリアンヌは急ぎながらも上品に席を立つ。
クラスメイトに「それではわたくしは生徒会の定例会がございますので」と挨拶し、教室から素早く離れた。
そのまままだ人気が少ない廊下をしずしずと歩いた後、さっと空き教室へと体を滑り込ませ、以前のようにベランダに出て一気に走る。
そのままの勢いでベランダの柵を飛び越え、隣の校舎のベランダへと飛び移った。
かつて木から木へと飛び移っていた彼女には、こんなことは朝飯前なのである。
さらに走っていくと、ふと例の階段を上っていく第一王子の後ろ姿が目に入った。
下調べ通り、ロザリーと待ち合わせる為に今から屋上へ向かうところなのだろう。
目当てはロザリー一人の為、ジャルダンが完全に通り過ぎるのを待って、マリアンヌも階段を上っていく。
突き飛ばす計画を立てた踊り場に辿り着くと、息をひそめて辺りを窺った。
すると、すぐにパタパタと軽やかな足音が聞こえてきた。
この令嬢らしからぬ大きな靴音……ロザリーに違いない。
つまり、マリアンヌは自分の教室から屋上へ続く階段へと向かい、そこでロザリーを突き飛ばし、その階段から生徒会室へと駆けつけなければならない。
階も校舎すら違う場所から場所へと、広い学園の北と南を行ったり来たりの長距離移動となるこの計画。
マリアンヌの脚力と、地図から導き出したマル秘ルートの存在がなければ、実現不可能間違いなしの実に壮大なプランなのである。
キーンコーンカーンコーン
放課後の合図と共に、マリアンヌは急ぎながらも上品に席を立つ。
クラスメイトに「それではわたくしは生徒会の定例会がございますので」と挨拶し、教室から素早く離れた。
そのまままだ人気が少ない廊下をしずしずと歩いた後、さっと空き教室へと体を滑り込ませ、以前のようにベランダに出て一気に走る。
そのままの勢いでベランダの柵を飛び越え、隣の校舎のベランダへと飛び移った。
かつて木から木へと飛び移っていた彼女には、こんなことは朝飯前なのである。
さらに走っていくと、ふと例の階段を上っていく第一王子の後ろ姿が目に入った。
下調べ通り、ロザリーと待ち合わせる為に今から屋上へ向かうところなのだろう。
目当てはロザリー一人の為、ジャルダンが完全に通り過ぎるのを待って、マリアンヌも階段を上っていく。
突き飛ばす計画を立てた踊り場に辿り着くと、息をひそめて辺りを窺った。
すると、すぐにパタパタと軽やかな足音が聞こえてきた。
この令嬢らしからぬ大きな靴音……ロザリーに違いない。
