食事が終わると、わたしはお皿を片付け「幹ちゃんが作ってくれたから、洗い物はわたしがするね!」と言い、幹ちゃんにはソファーで休んでてもらった。
わたしは食器を洗いながら、チラッと幹ちゃんの方を見た。
幹ちゃんはビールを飲みながらテレビを見ていたが、表情一つ変わらず、今までこうやって一人で過ごしてきたのかなぁ、と考えてしまった。
よく考えたら、幹ちゃんの笑顔って見たことないかも。
全く笑わないわけじゃないけど、それはいつもどこか切なくて、悲しげで、心から笑っているようには見えなかった。
そんなことを考えていると、幹ちゃんが「そろそろ風呂沸かすか。」と立ち上がり、わたしが「うん、そうだね!」と返事をすると、お風呂を沸かしに行ってくれた。
お風呂が沸くと、幹ちゃんは「優莉、先に入っていいぞ。」と言ってくれたので、わたしが先にお風呂に入り、そのあとに幹ちゃんが入った。
わたしはお風呂から上がると、お兄ちゃんが使っていたグレーの毛布に包まり、ソファーに座っていた。
お兄ちゃんの毛布に包まっていると、お兄ちゃんをそばに感じられるような気がする。
「お兄ちゃんの匂いだ、、、」
そうしていると、幹ちゃんがお風呂から上がってきたのだか、冬だというのにTシャツに短パン姿で見るからに寒そうだった。
「優莉、寒いの?」
そう言いながら、わたしの隣に腰を掛ける幹ちゃん。
「ううん、ただお兄ちゃんの布団に包まってたいだけ。それより、幹ちゃんこそ寒くないの?」
わたしがそう尋ねると、幹ちゃんは自分の格好を確認し、「まぁ、昔から季節関係なく、こんな感じだったから。」と言った。



