「藤原さんは地味じゃないから。」

そう何度もいう三上君。

そんな彼のお陰で同級生に言われた悪口を少し忘れることができた。
私は勇気を出して三上君に

「ありがとう、三上くん」
と笑って見ると三上君は私の顔を見て固まっている。

「三上君?私変なこと言ったかな?」

「え、いや。笑うと可愛いなって。
ご、ごめん、今の忘れて。」
可愛いなんてはじめていわれた。

そんな三上君の言葉に私は恥ずかしくなり顔を手で隠すことにした。
三上君の表情が確認できなかったけど彼の頬も少し赤かったような気がした。

「じゃ、またね。」

と言って三上君はその場を去っていった。

その時に彼のことを意識したのだと思う‥。