君の瞳の中で生きてみたくて


「こちらが、"見えない星は涙のあとで"の作者である桐生つみき先生です!」

星野さんがそう紹介してくれたので、わたしは一礼をして「桐生つみきです。宜しくお願いします。」と言った。

すると、月光さんがゆっくりと近付いて来て、わたしの目の前で止まり、わたしを見下ろした。

うっ、、、背高い、、、
圧力が、、、

「久世?」

そう呼ばれ、わたしはハッとして「えっ?」と彼を見上げた。

そこでわたしも気付いた。

「もしかして、、、伊澄くん?」

わたしの言葉に頷く伊澄くん。

月光下弦が、まさか伊澄くんだったなんて、、、!

確かに伊澄くんは美術部で絵も他の人より飛び抜けて上手かったし、色々賞も取ったりしてたけど、、、

「え?お二人、お知り合い何ですか?」

星野さんの言葉にわたしは頷き、「高校の時の同級生なんです。」と答えた。

「それなら、良いビジネスパートナーになれそうですね!じゃあ、わたしからの説明はこれ以上不要ですね!じゃあ、あとはお二人で話し合いながら進めていってください!僕はこれから宣伝やら何やらで会社に戻らないといけないんで、何か進展があればご連絡ください!それでは!」

そう言って、星野さんはさっさと帰ってしまい、リビングには久しぶり過ぎるまさかの再会を果たした伊澄くんとわたしだけが残された。