わたしはその問いに、どう答えていいのか迷った。
ビジネスパートナーということになっているのに、、、
何て言ったらいいんだろう。
すると、新木さんは立ち上がり、わたしの方に近付いてくると、わたしが座る椅子の肘掛けに手を付いて顔を近付けてきた。
「まさか、、、下弦先生と、お付き合いしてるとか?」
「、、、あのぉ、近いんですけど、、、離れてくれません?」
わたしが顔を背けながらそう言うと、新木さんは余裕そうな口ぶりで「プライベートな質問すぎましたね。失礼しました。」と言った。
「でも、、、下弦先生と居るより、僕と居た方が得ですよ?僕なら、、、つみき先生を売り出して有名にしてみせます。下弦先生は、気難しい方じゃないですか?女性のことを大切に出来なさそうだし。」
「そんなことないです!」
新木さんの言葉についカチンときてしまい、わたしは大きな声を出してしまった。
「そんなことない、とは?」
「月光下弦さんは、、、とても優しい方です。そんな風に彼を悪く言わないでください。それに、わたしは新木さんの力ではなくて、自分の力で売れる作家になりたいです。新木さんの売り込み力で有名になっても、意味がありません。」
わたしがそう言うと、新木さんはハハッと笑い「つみき先生は、変わっていますね。」と言った。
それから新木さんは肘掛けから手を離し、わたしから離れてくれると「大体の女性作家さんは、僕が担当になったら喜んでくれるんですけどね〜。でも、つみき先生には僕、嫌われてるみたいですね。」と言い、ベッドに腰を掛けた。
「中には、売れたくて僕と寝る作家さんも居るんですよ?でも、つみき先生は、、、」
「そんなことするわけないじゃないですか。」
「ですよね〜。」
新木さんはそう言うと、ベッドから立ち上がり「次は一週間後に来ます。では、執筆の方、宜しくお願いします!」と言い、部屋から出て行った。
何、あの人、、、
わたしは溜め息をつくと、千空くんがなぜあんな態度になったのか分かった気がした。
多分、千空くんは新木さんがあーゆう人だって知ってたんだ。
だから、、、もし、わたしが戻らなかった時に自分が傷付かないように、わざと避けてたのかもしれない。
わたしは窓の外を眺めながら、「千空くんに会いたい、、、」と呟いた。



