君の瞳の中で生きてみたくて


わたしは帰宅をすると、まずパソコンを起動させた。

そして、無料で小説を書けるサイトを開く。

わたしはこのサイトで"桐生つみき"という作家名で小説を書いているのだが、文章を書くことがわたしの癒しであり、画面の向こうで誰かがわたしの作品を読んでくれていると思うと、それが嬉しくて、今のわたしの生きる力へになっているのだ。

すると、1件のメールが届いている事に気付く。

ん?何だろう。

そう思いながら、わたしは新着メールを開いた。

『BB出版社の星野と申します。
この度は、桐生つみきさんの「見えない星は涙のあとで」を漫画化させていただきたく、ご連絡させていただきました。
もし承諾をいただけるようでしたら、ご連絡いただけると幸いです。
宜しくお願い致します。』

わたしはメールの内容を見て、混乱した。

え?漫画化?

わたしの作品が?
こんなド素人のわたしの作品が、、、漫画化?

え、これって詐欺?

漫画化するならお金払ってくださいとか、言われないよね?

半信半疑のわたしだったが、そのメールに返信してみることにした。

すると、すぐに返信がきて、打ち合わせをする為に空いてる日程を聞かれ、明日丁度休みだと伝えると、急遽だが明日編集者の星野さんと打ち合わせをすることになったのだった。