君の瞳の中で生きてみたくて


千空くんは新木さんの名前を聞いて、目を見開き驚いているようだった。

「新木さんが、どうかしたの?」
「あ、いや、、、」
「何?気になるじゃない。」

わたしがそう言うと、千空くんはわたしから目を逸らし「あいつ、、、BB出版社の中では、担当すれば必ず売れるって有名な奴で、、、それに、男の俺が言うのもアレだけど、、、イケメン、ってゆうか、、、」と言った。

千空くんはそう言ったあと、「だから、心配なんだよ。」と吐き捨てるように言って、自分の仕事用の椅子に戻った。

心配、、、?

新木さんが担当だから、心配?

わたしは、不安がっている千空くんには失礼だが、その「心配」に喜んでしまった。

でも、もし、、、わたしと千空くんの立場が逆だったら、、、
もし千空くんの担当者が女性で美人な人だったら、、、

絶対に心配になる。

仕事だから、仕方ないけど、、、
わたしは千空くんに心配をかけないようにしなきゃ。

でも、どうしたら心配を和らげられるんだろう。

わたしは絵を描く千空くんの背中を見つめながら、そう考えていた。