君の瞳の中で生きてみたくて


そして、次の日の事だった。

早速、星野さんから着信があった。
またわたしのスマホに。

しかし、その着信に出たのは、もちろん千空くんだった。

「もしもし。はい、そうみたいですね。、、、はい、2巻目も順調ですよ。」

不機嫌そうに星野さんと電話をする千空くん。

きっと1巻目の売れ行きの話と、2巻目の進み具合を訊かれているのだろう。

すると、急に千空くんの表情がふと変わり、複雑な表情をしながら、スマホをわたしに差し出してきた。

「星野が、なごみに話あるって。」
「え、わたし?」

そう言ってわたしはスマホを受け取ると、電話を代わった。

「お電話代わりました。桐生です。」
「あ、つみき先生。ご無沙汰しております、星野です!いやぁ〜、漫画の売れ行き絶好調ですよ!」
「そうなんですね、本当に有り難いです。」
「それで、話しは変わるんですが、実はつみき先生の小説を是非、うちで書籍化させていただきたいんですが、今新作とか書かれてたりしますか?」
「え、小説をですか?まぁ、書いてはいますけど、、、」
「では、それを書籍化しましょう!今度、書籍の方の担当者と打ち合わせをしていただきたいんですが、可能ですか?」
「あ、はい。」
「担当者は、新木という者になると思いますので、宜しくお願いします!それでは!」

わたしは星野さんが話す言葉に呑み込まれるかのように「はい。」と返事をしてしまい、新作の書籍化が決まってしまった。

わたしがスマホを耳から離すと、千空くんは「星野、何だって?」と訊いてきた。

「わたしの新作を書籍化したいって。」
「え!マジ?!凄いじゃん!」
「何か信じられない、、、。今度、担当者の人と打ち合わせすることになった。新木さんってゆう人みたいだけど。」

わたしがそう言うと、千空くんの顔色が変わった。

「え、、、担当者が新木?」