そして、今日もいつもの日常が始まる。
わたしたちに休日なんて無い。
千空くんはひたすら絵を描き、わたしは作画のチェックと次の小説の打ち込み。
わたしはいつものようにソファーに座りながら、作画のチェックをしていた。
はぁ、、、ちょっと疲れてきたなぁ。
そう思い、わたしは千空くんに「千空くん、何か飲む?」と訊いた。
すると、千空くんは黙ったまま立ち上がり、わたしの方へ近付いて来た。
それから、わたしの隣に腰を掛けると、わたしを真っ直ぐに見て、真剣な表情で「なごみ?」と呼んだ。
「ん?なに?」
「、、、俺さぁ、なごみに言いたいことがあるんだ。」
「言いたいこと?」
「、、、俺、、、なごみが、好きだ。」
突然の千空くんの告白に、まるで時が止まったかのように息をするのも忘れる。
え、、、今、好きって、、、言った?
「実は、、、高校の時から気になってた。でも、俺には話し掛ける勇気がなくて、、、いつもなごみを見てるだけだった。」
「え、そ、そうだったの?!全然気付かなかった、、、」
「でも、あの時、、、なごみが歩道橋で一人で立ってるのを見た時、、、なぜか自然と声を掛けてた。何でだろうな。いつもは声を掛けれなかったくせに。」
千空くんはそう言うと、あの時を思い出すように切なげな表情を浮かべた。



