君の瞳の中で生きてみたくて


それから牛丼を二つテイクアウトしたわたしたちは、帰りも手を繋いで帰った。

周りからは恋人同士に見えたりするのかな。

でも、そう見られても嫌じゃない。
むしろ、嬉しかったりして、、、

行きはまだ少し明るかった空は、帰りには既に月がハッキリ見える夜空に変わっていて、ただ手を繋いで歩いているだけなのに、心が喜んでいるのを感じた。

大袈裟かもしれないけど、わたし今、生きてる。
そう思えた。

帰宅すると、わたしたちは夕飯を済ませ、その後わたしはシャワーを浴び、わたしのあとに千空くんがシャワーを浴び、わたしは寝る前に少し仕事をしていた。

「あれ?今日はまだ仕事すんの?」

タオルで髪を拭きながら、千空くんが言う。

わたしは「ちょっと切りいいとこまで書いちゃいたくて。」と答えた。

「じゃあ、なごみのこと待ってる。」
「えっ?」
「だから、なごみが仕事終わるの待ってる。」
「千空くん、寝るの?」
「うん。なごみに生活リズム合わせようと思って。」

えっ??
今までは夜型だった千空くんが?

わたしに生活リズムを合わせる?

なんで??