「一緒に飛び降りる?」
「えっ?な、何で伊澄くんまで?!」
「いや、俺も、、、ここに立つと、飛び降りたくなったりするから。」

そう言いながら、冷めた瞳で下を流れて行く車を見つめる伊澄くん。

その横顔は冗談なんかじゃなく、本気で言っているように見えた。

「久世は、何で飛び降りようとしてんの?」
「、、、わたしなんて、居なくなっても誰も困らないから。こんな、、、生きづらい世の中から、、、消えてしまいたいって、いつも思ってる。」
「奇遇だな。それ、俺も同じ。」

そう言うと、伊澄くんはフッと笑った。

伊澄くんが笑った、、、
伊澄が笑ったところ、初めて見た。

「じゃあ、二人で飛び降りるか。」

伊澄くんはそう言うと、わたしを見て「二人でなら、怖くないだろ?」と言った。

二人でなら、、、怖くない、、、

その伊澄くんの言葉で、わたしは踏み止まった。。

二人でなら、怖くない、、、

二人でなら、、、