そして、わたしが千空くんがプリントしておいてくれた作画の確認を始めると、千空くんは大きく腕を伸ばし、伸びをして溜め息をついた。
「はぁ、、、俺、ちょっと寝るわ。」
そう言って立ち上がり、テーブルの上に置いてあったペットボトルのジャスミン茶を喉に流し込み、それを冷蔵庫に入れに行くと、「おやすみ〜。」と寝室へと向かって行った。
「おやすみ。」
そう返したわたしは、作画の確認をして、修正して欲しいところにチェックを入れていく。
でも、よく考えたら、こうゆう仕事って編集者がやるものじゃないのかなぁ?
そんなことを考えながらも、自分の作品が絵になっていくのを見ているのが楽しみで、この仕事は全く苦ではなかった。
それにしても、普段少年漫画を描いている千空くんが、こんなレディースコミックみたいな可愛い絵を描けるなんて、、、凄いなぁ。
わたしは一つ一つ、丁寧にチェックしていくと、あっという間にお昼になり、ストックしておいたカップ麺を食べたあと、再チェックをして、それが終わると自分の次の小説の続きを書き始めたのだった。
それから、千空くんが置きてきたのは19時頃だった。
軽く10時間は寝ている。
起きてきた千空くんは寝癖がついた髪を掻きながら、「まだ仕事してたのか?」と言った。
「うん。でも、今ちょっと行き詰まってるところ。」
「それなら、散歩行く?コンビニ行くついでに。」
「うん、そうだね。」
そうして、わたしたちは夕飯を買いに行くコンビニついでに、いつもより少し早めの夜の散歩へ出掛けることにした。



