君の瞳の中で生きてみたくて


「え、、、伊澄くん、自分が何言ってるか分かってる?」
「へ?だから、一緒に暮らすか?って。」
「だ、だって!わたしたち、ただのビジネスパートナーだよ?!」
「そうだな。」
「しかも、伊澄くんって一人が好きなんじゃないの?!それなら、わたしなんて居たら!」

わたしがそう言うと、伊澄くんは「いや、久世なら、、、一緒に居れるというか、なぜか居心地悪くなったりしないんだよな。いつもなら、誰か来たら、早く帰って欲しいって思ったりするんだけど。」と言い、それから「一緒に飛び降りようとした仲だからかな?」と言い、悪戯に笑った。

その悪戯な笑顔にドキッとしてしまうわたし。

そう、伊澄くんは他の人とは違って、何か上手く言えないけど、わたしと似てる部分があった。

だから、あの時、素直に飛び降りようとしてる事、そしてその理由を伊澄くんに言えたんだと思う。

「あ、でも、わたし明日仕事あるの。だから、今日はお弁当食べたら帰るね。」
「え?他に仕事してんの?」
「うん。小説は趣味で密かに書いてただけだから。」
「じゃあ、その仕事辞めてうち来いよ。そっちの仕事行けなくなるくらい、忙しくなるぞ。」

伊澄くんにそう言われ、気付かされる。

そっか、わたし作家になるんだ、、、

ただの趣味じゃなくて仕事としてやっていかなくちゃいけないんだ。

「とりあえず連絡先教えて。」

そう言われ、わたしは伊澄くんとLINE交換をした。