そばにいるって、君が忘れないように




そう言って、武は立ち上がり教室を出ていった。


終わった。
終わった。
終わった。
終わった。
終わった。

私のJKライフが只今終了しました。ええ。


私は全身のエネルギーが周りの空気に吸いとられたような気がして、おもむろに外を眺め続けた。


武とは、幼稚園と小学校とでとても仲良く、いつも一緒にいた。

遊ぶときだって、帰るときだって。

最高最強の親友だった。

そう思っていた。

しかし、中学校に入ったときを境に私たちは距離を取るようになってしまった。
 
それは、武が柄の悪い男友達と絡むようになってからだった。

あの時の私は、あの武が、あの優しくて好青年だった武があのような仲間たちとつるむようになったことに愕然とした。

私が好きだったあの武がもう戻ってこない気さえした。