そばにいるって、君が忘れないように


 
創先輩の顔を見ながら私が固まっていると、創先輩の表情も固まっていた。

 
すると純斗くんは耳元で「やっぱり、のどかがいないとだめだぁ」と呟くように言った。

その瞬間、体がぞくぞくと身震いをする。

 
わわわたしぃの存在意義、発見! 

いやいや、そんなこと言ってる場合か! 

この状況をおばあちゃんに見られでもしたら大変でしょ!


「わ、わたしもみんないないと、だめだよ」と言いながら私は純斗くんを自分の服から剥がした。


「いやァ、こんなにいい子たちが友達だったなんてネ」


おばあちゃんがエプロンを外しながら台所から出てきた。


「お料理、手伝ってもらっちゃったわァ」

「そんなに、いい子たちかな……」

 
私がぼそっと吐き捨てると、優弥先輩が「のどか、今なんか悪口言った?」と言ってこちらを睨んでいる。


「べ、べーつに何も言ってないよ」

 
私がそう言うと、優弥先輩は不気味な笑みを顔に浮かべ、テーブルに並べていたお煮つけのニンジンをつまみ食いした。

 

この日は五人が加わり和気あいあいな夕食だった。


これが毎日だったらいいのにな。

おばあちゃんも料理を褒められてて嬉しそうだったし。

洗い物もみんな手伝ってくれて、おばあちゃんがいった通り、意外とみんないい人たち? 

というかいい人たちか。 

 

次の日も、その次の日も、その次の次の日も、五人は毎朝家の門の前にいて私を待っていた。

私が「おはよう」と言うと、みんなとびっきりの笑顔で「おはよう」と返してくれて……学校にいるときもほとんど私の近くには五人がいて──。


もう、この世の中には怖いものなんて何もないって思える。

そんな感覚だった。

これも全部、五人のおかげだ。

あの、大好きな五人の……おかげ。