そばにいるって、君が忘れないように


その声はキングのもので、彼は台所から料理を運びながら出てきた。


「おっ、のどか。前髪バサバサじゃん」
 

優弥先輩が台所からひょこっと顔を出して、スクスクと笑いながら言った。


「バッ!? バサバサっ!?」


私は慌てて手櫛で前髪を整えた。


「み、みんなてっきり帰ったのかと……」

「帰らねぇよ」と後ろにいた創先輩が言った。


ビックリして後ろを見た。

げげげ、いつの間に後ろに……?


「のどかぁぁぁ!」
 

そう叫びながら縁側の廊下を走ってこちらに来たのは純斗くんだった。


「あ、純斗く……」
 

純斗くんはそのまま私に勢いよく抱きついた。


「えっ?」

 
なに、なに、なに、なに、なに、なにっ、この状況! 

めちゃくちゃHold!
 
私、こんなにガッシリ抱きつかれたの、初めてなんだけど!