そばにいるって、君が忘れないように


「分からなくなったら、素直に言っていいんだよ。べつに俺、困ったりしないから。のどかが分かるようになるまで教えるよ」
 

だから安心して、と言う彼はまるで天使かなにかか。

こんな人がこの世にいるんだと思った。


「亮先輩……ありがとっ」
 

私は思わず彼に抱きついた。
 
恥ずかしかったわけではない。

ただ亮先輩の言葉に感動してしまい、感謝を伝えたかったのだ。

心の底から伝えたかった。
 

今まで辛いことだらけだったけど、今はこの人たちのおかげで過去のこともすべて浄化されている気がする。

この人たちといると前を向いて行ける気がする。
 
これからも……これからも……ずっと……。







亮side


「のどか……?」


ありがとうと言われてから抱きつかれているのだが、なかなか離してくれない。

名前を呼んでも反応がない。


「まさか……」