そばにいるって、君が忘れないように







次の日になれば「おはよう」とか言って、早速仲良くなった女子同士で挨拶し合っている。それを横目に私は靴箱に外靴をしまった。


はあ……私に挨拶してくれる人なんて、いない。

そう、そしてきっとこれからも……。


新しい学校に行って環境を変えれば、私の人見知りなんて解消されると思っていたけど、結局人見知りは人見知りか。


私は切りたての髪の毛をそっと触った。

廊下の鏡に頑張って化粧をした私の顔が映る。

私は重い足取りで教室に向かった。


私の唯一の救いは、席が一番窓側ってことだけだ。

現実逃避したいとき、外を見ればすぐに心が落ち着く風景が目に入ってくる。



「のどか」