そばにいるって、君が忘れないように





高校の門の前で立ち止まり、深呼吸をする。


「よしっ!」


私は立ち止まって、頬を両手でぺしっと叩いた。


絶対に変わってみせる。

人見知りの私よ、今日でさらばだ!


そして、私は大きな一歩を踏み出したのだった。


出席番号を確認した後、指定されている自分の席に腰を落とす。


だめだ。

冷や汗が止まらない。

心臓もきっと麻痺しているのかもしれない。


私が教室に入ったときにはもうクラスメイトたちは既に話す相手を見つけていて、私は明らかに出遅れ者という感じだった。

スタートダッシュは案外肝心だったりするのにな、だなんて思ってしまう。