そばにいるって、君が忘れないように



「みんなは何部なの?」と私が尋ねる。

「わしは、フェンシング部」


キング先輩が創先輩からカメラを奪い取りながら言った。


フェンシング!? 

フェンシングという言葉の響きだけでもうすでにかっこいい。


キング先輩に続けて、純斗先輩がダンス部、優弥先輩がハンドボール部だということが分かった。

優弥先輩がハンドボールだってことでも意外で気が動転しそうだっのに、純斗先輩がダンスをするなんて聞いたら……もう……。
 

私は再び亮先輩へと視線を戻した。

あと言っていないのは亮先輩だけだ。


「亮先輩は?」

「俺は、美術部」

「えええ?!」


私は驚いて、その場でよろけてしまった。


「わ、私もです!」


そう。

私も美術部なのだ。


「うん。知ってた」


ガクッ! 

知ってたんかい。


「でも、まだ部室で亮先輩の姿見たことないです」

「だって俺行かないからね」

「え?」

「あそこって、参加自由でしょ」

「ですけど……」


なんか、優等生って感じの亮先輩が行かないって、ちょっと意外かも。

違う亮先輩の一面を知れた気がして少し嬉しかった。

フェンシングしてるキング先輩も、ダンスをキレッキレに踊る純斗先輩もハンドボールをしている優弥先輩も見てみたい。

それに、絵を描いている亮先輩の姿も見てみたい。