そばにいるって、君が忘れないように


「なにおもしろいこと話してるの?」と言う声が聞こえたので右を向くと、優等生美男子こと亮先輩がそこに立っていた。


「あ、亮先輩。おはようございます」

「おはよう、のどか」


亮先輩は、私の頭に大きな手をのせ、ぽんぽんと頭を撫でた。
 
頭に優しい感覚がのる。

彼の手から温かさを受け取ったのか、私の顔は熱を持ちはじめた。


今は……ど、どういう状況? 

突然のことで、脳が理解できてない! 

誰も見てないよね……? 


「じゃ、また教室でな」


武は、そういって去って行ってしまった。


「亮先輩、ここ公共の場ですよ」

「あ、ごめんごめん。つい……」


その後、先輩は私をクラスまで送ってくれた。

先輩の安心感が私を包み込んでくれる。


なんだろう……ふんわりとやわらかくて、温かいような……。

そんな雰囲気が亮だけじゃなくて、創先輩にも純斗先輩にもあった気がする。






お昼休みの時間になったのでいつも通りあのベンチへと向かう。

いつもは人ひとりもいなくて静寂だが、今日はなにやら騒がしい。

見覚えのある男子三人の姿が見える。

お、今日は先輩たちのほうが早かったんだなと思った。


創先輩と亮先輩と純斗先輩はなにやら楽しそうに一つのカメラを見ながら笑い合っていた。


「なに見てるんですか?」と私が尋ねる。
 

「あ、のどか。写真だよ。ほら見て見て純斗の変顔」と言って亮先輩が私にカメラの画面を見せてきた。