そばにいるって、君が忘れないように


この家の秘密──。



それは、小人が住んでいる、ということ。

 

私は小さいころよく、見ては消える小人をどこかどこかと、追いかけ走り回っていた。

でも、小人を見るのは決まって私だけで、私以外の家族のみんなは一度もそれらしきものを見たことがないという。

なぜ、私だけが見えるのか。

私だけが見る運命なのか。

今になっても、なにも分からない。


まあ、考えても分からないから考えないでいるんだけど。


小人は、服装や髪型から考えて五人だと私は思っている。


青色の合羽を着ている黒髪の小人。

スーツっぽい服を着て、シルクハットをかぶっている黒髪の小人。

少しおんぼろな服を着ている金髪の小人。

緑色の服にベルトをつけた、足が長い黒髪の小人。

少し耳がとんがっていて、ふわっとしたグレーの髪の小人。


みんな決まって男の子だと思うんだけど……でも自信がない。

小人はずっと見えているわけじゃなくて、一瞬しか見えない。

気付けば、もう消えている。



今回見えたのは、少しおんぼろの服を着ている金髪の子だった。



「久しぶりに見た。……このごろ、姿を見れてなかったからいなくなったのかと思っちゃったよ」


すると、小人がまた現れ、私を見た。


ビクリ。


そしてその小人は、私に向かってにっこりとほほえんだ。