そばにいるって、君が忘れないように





のどかside



 
外が夏さを失って、少し風が冷たくなったころ、おばあちゃんが倒れた。
 
それは急なことだった。
 
 
そのとき、おばあちゃんはすごく苦しそうに、胸を押さえていた。

呼吸も上手くできててなさそうだった。

 
その後、救急車で搬送された。
 
私はその日、学校を休んで、ずっとおばあちゃんのそばにいた。

昼も夕方も、夜だって、ずっと。

 
翌日の朝には、だいぶ体調が良くなっていたみたいだった。
 
薬のおかげだろうか。

しゃべることもままならなかったのが、声を発せられるまでになったのだから、薬の力はすごいのだと思う。


「のどか……学校にちゃんと行きなさいネ」とおばあちゃんが私に言った。