そばにいるって、君が忘れないように

他の四人は綺麗な花火に釘付けで、私たちがキスなんてしていても気づかない。

唇から離れた後、亮先輩の顔をまじまじと見た。

彼は目を大きくして驚いていた。


そんな彼に私は笑って見せた。
 

そうか。

そうだったんだ。

私はいつのまにか、亮先輩に心を奪われていたのだ。  


キスをするとき、身体が勝手に動くような感覚がした。

そう、まるで催眠術にでもかかっているかのように。


「亮先輩が、好き」
 

私はそう言った。
 
べつに大声で叫ぶでもない。

普通に。


もしかしたら、聞こえていないかもしれない。