そばにいるって、君が忘れないように

「べ、べつに! 普通だよ?」

 
私たちはいい場所を探すために足を動かした。
 

「えぇ……」

 
けれど、いい場所というのはとっくに取られているものであり、ブルーシートやなにやらで先取りされていた。


「みんなごめん……いい場所、全部埋まってる」
 

私がテンションただ下がりになっている中、当の本人はけろっとしていた。


「そっかそっか! なんでのどかが謝っとるん? べつにええよー。テキトーにここら辺に座っとく?」

 
キングがその場にドスンと腰を下ろした。
 
私たちは花火が始まるまでその場に座って、おしゃべりで盛り上がった。

 
そんな瞬間でも、私は十分幸せだった。

花火なんて必要ないくらい、素敵な夏祭りだと思った。
 
 
みんなの笑っている顔。
 
みんなの人それぞれ違う声。