そばにいるって、君が忘れないように

私は空いていたイスに腰掛けた。


「なんだよ、近かったからか……。亮は?」

「亮先輩は食堂に行きました。食べ物買いに」

「ふーん」

「あっ、ダンス部ってどこでやってますかね?」

「案内するよ」

 
ダンス部の場所へ行く途中にフェンシング部の練習場があったので立ち寄ってみる。


「あっ! キングいるかな……?」

 
中を見るとみんながみんな同じような格好をしていて、誰がキングなのか全く分からなかった。


「あれだよ、今点を入れたやつ」と創先輩は一人の人物を指さした。


「あ……あれか」

 
ウサギのように飛び、蜂のようにさす。
 
フェンシング、生まれて初めて目の前で見たけど、とてもカッコいい……。
 
練習が終わり、被っていたものをとった瞬間、金色の髪を左右に揺らしながらキングはこちらを見た。