そばにいるって、君が忘れないように

何かでのどかのジャージを隠すことはできないのか。
 
いっそ、のどかそのものを俺で隠してあげたい。

 
俺、どうしたんだ。

こんなこと、考えたことなかったはずなのに……。

 
すると、前から男子生徒がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。
 
 
やば。どうすればいいんだっ……?

 
俺はとっさに隣を歩いているのどかのことを隠すように抱きしめた。
 
急なことだったので、のどかは捕まった小鳥のように俺の腕の中に収まっていて、男子生徒は気まずそうに下を向き、去って行った。


「っ……」

「亮……先輩?」

「……のどかのせいだ」

「えっ?」


俺の頬が熱を持っていた。


「のどかのこと……好きみたい」