そばにいるって、君が忘れないように



「へ、変身でもできるんですか? さっきまでしゃべっていた人と全然違う……」


すると、右の肩をトントン、と叩かれた。


「僕はここだよぉ」
 

さっきまでしゃべっていたかわいい系の男子が、顔を後ろからひょこっと出してきた。


「ああ……良かったぁ。超能力の持ち主なのかって思いましたよ……姿を変えられるのかなって」


私はそっと息を吐いた。


「あはぁー、(りょう)が急に出てくるから、困らせちゃったじゃん!」とかわいい系男子が言った。


「俺? いや、俺はただ、お前がいたから来ただけだよ」と優等生美男子──亮が言う。


「おいおい、喧嘩はやめろよ」という声がした。


わいい系男子の声でも亮の声でもない。

すると、向こうから一人の男子がこちらに歩いて来た。


こ、今度は誰ですか……?


徐々に視界が鮮明になってくる。

その人は、切れ目で少しイカつさを持ち合わせたクール系男子だ。

さらさらとしたアーモンドっぽい髪の色を風になびかしていた。


「喧嘩なんてしてないよぉ! ただ話してるだけじゃん!」とかわいい系男子が口を尖らせた。