そばにいるって、君が忘れないように

武の握る手が痛い。


「マ、マキさんだって、あれから全然学校来てないし、もう、大丈夫でしょ。それにっ……それにっ……」
 
 
私は言葉に詰まった。


「それに、なんだよ?」

「それにっ……辛いからっ……私、一緒にいたい人がいるの。ずっと一緒にいたい人がいるの……」

 
そのとき、誰かが私のことを引き寄せた。



「俺ののどかに近寄るな」
 
 
それは亮先輩の声だった。
 
その瞬間、私の目から涙が零れ落ちた。


「お前が武?」
 

亮先輩は棘のある声を言い放った。


「そうだけど、なんすか?  入ってこないでもらえます? 今、俺がのどかと二人でしゃべってるんで」