そばにいるって、君が忘れないように

それに、この服も……似たようなの持っていた気がする。


「俺……」
 

亮先輩は筆を走らせていた手を止めた。
 

「あ……いや、何でもない」

「え、なによ、もっと気になるじゃん!」

「全部、絵が完成したら、そのとき言うよ」

「もぉ……わかりましたよーだ」

 
大体作業が終わったので、私は帰ることにした。
 
昇降口へ行くと、そのには武がいた。


「遅ぇよ、のどか」

「あ、武……」

 
武はいつも通り一緒に帰ろうと私のことを待っていたのであろう。

 
そうだ、武にも伝えないと。

私の本当の気持ちを。

もうやめたい、と……。

 
靴を履き替えたあと、私は口を開いた。


「武、ちょっと話があるんだけどね」

「え、なに。そんな改まってるのどか見たことねぇよ。気持ち悪ぃな」

「う、うん。あのね、私、もう……や、やめたい」

「……」


武は肩にかけながら持っていたバックをドサッと落とした。