そばにいるって、君が忘れないように




 




ホームルームが終わり、私は美術室へ向かう。

このごろは「参加自由」ということに甘えて部活に行っていなかった。

これじゃあ、亮先輩と同じ、問題児じゃないか。

まあ、先輩と同じ問題児でもいいのだけれど。

 
けれど、二ヶ月に一作品を提出しなくてはならないことを思い出したので、今こうして美術室へ足を急がしている。

 
美術室に入ると、人が数人いるだけで、予想していたより少なかった。
 
一番奥では一人でキャンバスに向かっているイケメンがいた。


「亮先輩……いるの珍しい……」

 
私は亮先輩に気づかれないように平然を装い、彼のとなりから少し離れたところにキャンバスを立てかけた。

そして、イスに腰かけて鉛筆を持つ。


「のどかも来たんだ」