そばにいるって、君が忘れないように

そう叫ぶように言って、拳をぎゅっと握りしめ、同時に目をかたく瞑った。

沈黙が私たちの周辺の時間を埋めていく。

この教室には私以外誰もいないんじゃないかと思うほど《《し》》《《ん》》としていた。


「ぷっ!」
 

誰かが吹き出したのが分かった。

その音で私は目を開けた。


「ちょい、キング、なに笑ってんだよ」と亮先輩が笑いながら言う。


「ごめんごめん! わし、しーんってなると面白くなんねん。……いやあ、のどか、よく言った」

 
キングはまたほほえみを浮かべ、片手でグーポーズをしている。


「えっ、キングは知ってたのぉ?」
 

純斗くんは大きな目をもっと大きくしている。


「おん。だいたいは」

「知ってんなら教えろよ」と創先輩は外を眺めてため息混じりに言った。