そばにいるって、君が忘れないように

私の気持ちが分かっていたかのように、彼が言った。


「うん」
 

私は驚き戸惑いつつも、手を広げる彼の中に飛び込んだ。


「なんかあったら、なんでも言うんやで。わしはいつでものどかの味方やからな」


キングは優しく私の頭を撫でてくれた。
 


──なんかあったら、すぐに言えよ。オレはずっとのどかの味方だから


 
この言葉、創先輩も同じようなこと言ってた気がする。

その後、キングは私を家まで送ってくれた。

 

次の日、私は五人がいるであろう秘密の教室へ向かう。
 
本当のことを言うために。誤解を晴らすために。


「失礼します……」
 

静かに扉を開けて中を覗くといつもと変わらない五人が、そこにはいた。


「あっ……」

 
私の存在に気づいたのか、優弥先輩が声を漏らす。
 
優弥先輩の声で五人全員がこちらを向いた。


「あ、のどか」
 

亮先輩が読んでいた本を閉じ、眼鏡を外した。


「あの……お話が、ありまして」